天然記念物 小原のヒダリマキガヤ 樹高およそ20mの巨木 |
その名の通り、樹皮も「左巻き」にねじれている |
ねじれながら力強く天に伸びる |
通常種の1.3倍はあるという大きな種子 |
鈴なりに実っていた |
「カヤ(榧)」の語源は、枝を燻して蚊を追い払ったという「蚊遣り」に由来する。光沢のあるその材は淡い黄色で「虫除けの芳香」を放つ。
カヤ材で最も知られる用途は「碁盤」や「将棋盤」であろう。これらはカヤで作られたものが最高級品とされている。耐朽性・保存性が高く、加工後も年を重ねるほどに風合いが美しく変化する。
樹木自体の成長はきわめて遅いものの、その寿命は長い。
ヒダリマキガヤに付された説明板は、以下の通り。
天然記念物
小原のヒダリマキガヤ
国指定 昭和17年10月14日
所在地 白石市小原字湯沢神明
樹種名 ヒダリマキガヤ
学名 Torreya nucifera(Linn.) Sieb.et Zucc. var. macrosperma (Miyoshi) Koidz.
ヒダリマキガヤ(左巻榧)はイチイ科の常緑高木で、大正12年に理学博士「三好學」氏によって発見されたカヤの変種である。本種は、滋賀県蒲生郡日野町熊野、兵庫県養父郡養父町能座などに自生する貴重な樹種である。
このヒダリマキガヤは、地元の植物研究家「斎藤四郎治」氏によって発見されたものである。
ヒダリマキガヤの特徴
1,種子が大きい。ヒダリマキガヤの実の長さは約3.7cm、普通のカヤ2.8cmの1.3倍ほども大きい。
2,肉質仮種および種皮表面に5〜6条の縦走する隆起線が、基部から先頂に向かって左巻きである。
3,樹冠および枝が左巻きで、葉が普通のカヤより大きい。
小原のヒダリマキガヤの概要
樹高 19m
幹まわり 2.38m
推定樹齢 250年(「日本の天然記念物誌」より)
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